住友商事が多額の減損損失を出した理由を考える
住友商事がマダガスカルでのレアメタルの一つであるニッケル採掘事業で多額の減損損失を出したと話題になっています
まずこの減損損失とは何かを説明していきます
これはわかりやすく言うと
たる鉱山の権利を50億円買いました
しかし調べると
この鉱山の権利は20億円の価値しかありませんでした
この際
50-20=30(億円)が損失になります
この30億円を減損損失と言います
ではなぜこんな高い買い物をして減損損失を出してしまったのか?
現在AI・IoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの技術革新が進んでいるのは皆さんご存知の通り!
そのためには半導体やハードを作る上でレアメタルは欠かせません
日本も世界との技術競争を歩んでいく中でレアメタルの需要は高まっています
住友商事もそれを狙っていたのです
しかし、アメリカ・ヨーロッパ、中国もレアメタルの需要は高いのです
金、銀、銅の先物価格が近年値上がりしているのもそれを象徴しています
住友商事はそこで資源獲得競争を勝ち抜くため、またニッケルが使われる電気自動車の需要拡大の先行きを考え、マダガスカルのニッケル事業に多額の投資をしたのです
しかし、
そのマダガスカルに投資したニッケル事業の評価額が支払額よりも下回ったため、1500億円以上の累計減損損失を計上する結果となりました
これは住友商事だけでなく、
どの会社でも起こりうることですしっかりと未来を見据え投資をしていかなければ、最悪会社存立も危ぶむ事態となります
この話を対岸の火事とせず、一つの歴史として日本企業は学ばなくてはなりません
そのために適切な調査、費用算出は欠かせません
スピードだけでなく、慎重になることも大切だと感じます!
野球で例えるなら、
緩急をつけたピッチングが相手打者を翻弄するように、ビジネスでも適切な緩急をつけるメリハリが大切です!
この一つの減損損失で深く分析できたのも、株式投資を継続的に進めてきたからだと日々感じます